放射光分析

放射光とは、光速近くまで加速された非常に高いエネルギーをもった電子の軌道を電磁石によって曲げた際に、軌道の接線方向に放射される電磁波(X線)のことで、高輝度、高指向性といった他のX線とは異なる特徴を持ちます。この放射光を利用し、物質の原子・分子・ナノの構造や、電子が関わる機能などの分析を行う方法を、放射光分析と言います。この放射光を安定的に作り出すには、電子または陽電子を円形の軌道内で運動させる、放射光施設という施設が必要となります。兵庫県の播磨科学公園都市にある「SPring-8」は、世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設として有名です。