Eco-Habitatの活動が
自分の進路を決めた。
総合政策学部 メディア情報学科 3年生 ※取材当時
内藤 有希子 さん
Eco-Habitat関西学院では、バングラデシュやフィリピンの女性の自立支援として行ってきたフェアトレード製品・刺しゅう入りタオルなどの販売、フィリピンでの住宅建設、大学1・2年生が企画・運営する子どもたちを対象にしたエコキャンプの3つを柱とした活動を行ってきました。このうちフィリピン女性の自立支援の活動は、学生団体「くじら」に引き継がれています。私は高校時代から国際協力に興味があり、貧困問題の報道を目にするたび、「自分が知らない世界がある。私も現地に行って何か貢献したい」と思う一方で、「一人で行くのは怖い」とも思っていました。大学に入ってEco-Habitatの歓迎イベントに参加。フィリピンでの家建設プロジェクトの話を聞き、Eco-Habitatに参加することにしました。
Eco-Habitat関西学院は、関西学院大学公認の国際ボランティアサークル。世界約80カ国で居住問題の解決に取り組む国際NGO団体「Habitat for Humanity」の日本初の学生支部として1996年に設立された。途上国の居住問題に加え、経済的自立、環境問題を切り口に活動している。
先輩の一言で「広報」という
支援の形に気づく。
大学に入ってみると、周囲には留学やボランティア経験が豊富で、英語もハイレベルな同級生ばかり。私は海外に行った経験もなく、自分が「周りから置いていかれている」ような感覚に陥ってしまいました。また、今の自分の持っている知識やスキルでは、貧困問題に対して何もできないし、何をすべきかすらもわからない。自信を失っていた時、現在、所属している津田睦美先生の研究室の先輩から「世界の人がどのようなことで困っているのか、今はどのような支援が行われているのかを映像で伝えることも、支援の在り方の一つだ」と言われ、一筋の光が差したような気がしました。これから映像を学べば、私にもできるかもしれないと思い、広報という立場で活動しようと決めました。
卒業後は、新規メディアを立ち上げ、
地方創生に携わりたい。
その後、フィリピンの家建設と孤児院訪問、東北の被災地の現状を知るためのスタディツアーなどに広報として参加する一方、日本全国のEco-Habitat 50支部をまとめるJCC(Japan Campus Chapter)の役員も兼務。JCCでは西日本代表も務め、支部の交流を図りました。また、大学では視覚芸術を専門とする津田研究室に所属し、映像の勉強を深めました。私がそもそも貧困問題に興味を持ったのは、ドキュメンタリーという映像の力であったこと、そしてEco-Habitatの活動を通して、「伝える」ことが協力の和を広げる有効手段であることを知ったことから、大学卒業後はベンチャー企業でメディアの立ち上げや支援の仕事を担当します。地方創生に携わり、誰もが自分の言葉で伝えたいことを発信できる世の中を目指していきたいと思っています。